2026年5月14日(木)、扇野ゼミの3年生3名が、岡山県倉敷市児島を拠点にオーダージーンズやアパレル製品の企画・生産・販売を手がける株式会社Haruhitoを訪問しました。今回参加したのは、山本 嵐士(ヤマモト アラシ)君、黒木 源大(クロキ ゲンダイ)君、LI ZIYAN(リ シケン)さんの3名です。
今回の訪問は、地域産業に根ざしたブランドづくりやものづくり、販売戦略、顧客価値創造について、実際の企業活動の現場から学ぶことを目的に実施しました。
株式会社Haruhitoは、「生涯を共に過ごしたいと思える“タカラモノ”を世に送り出す」という理念のもと、製品そのものの品質だけではなく、製造工程や対面販売を通して生まれる「物語」や「感情的価値」を大切にしたブランドづくりを展開されています。年間生産数を限定しながら、オーダーメイドによる対面販売やポップアップストアなどを通して、お客様との長期的な関係性を築いていることも大きな特徴です。
株式会社Haruhito代表の小西健太郎さんは、1988年6月23日生まれ。中学校卒業と同時に単身で名古屋へ渡り、アパレル販売員として7年間経験を積まれました。
その後、販売だけではなく「ものづくりそのもの」に関わりたいという思いから、23歳で岡山へ移り、縫製の修行を開始。そこで縫製現場の実情に触れ、「たくさん作らなければ利益が出ない」という大量生産を前提とした仕組みに疑問を抱くようになりました。
24歳の時には、自らオーダージーンズ事業を立ち上げ、名古屋の百貨店「丸栄」でポップアップストアを開催。その後も東京、大阪、京都、岡山など各地でポップアップを展開しながら、**「年間200本しか作らない」**という独自の理念を貫き、一人ひとりの顧客と向き合うものづくりを続けてこられました。
一方で、パリのプレタポルテコレクションに参加する日本企業のデニム生産にも携わり、外部ディレクションを担当するなど、国内外につながるアパレルの現場でも経験を重ねています。
29歳で兵庫県にアトリエを設立。2019年時点では、東京・神奈川・大阪・京都・兵庫・岡山に代理店を展開しながらも、年間生産数200本というスタンスを変えることなく活動されています。

小西さんの取り組みから見えてくるのは、「たくさん売ること」だけを目的とするのではなく、一つひとつの商品に価値や物語を込め、長く愛されるものを届けるというブランドづくりの姿勢です。
今回の企業訪問では、扇野ゼミ生にとって、小西さんのこれまでの歩みやものづくりへの考え方、ユニークな感性に直接触れることで、ブランドとは商品そのものだけでなく、作り手の理念や生き方、顧客との関係性まで含めて形づくられていくものであることを学ぶ貴重な機会となりました。
学生たちは、ブランドとはロゴやデザイン、広告だけでつくられるものではなく、企業理念、ものづくりの工程、販売方法、顧客との関係性、そして地域性が一体となって形成されていくものであることを、企業の現場を通して学びました。
また、倉敷・児島という日本有数のデニム産業の地域性を背景に、地域資源を活かして付加価値を生み出すことや、地方発のブランドだからこそ生み出せる価値についても考える機会となりました。
同社では「Haruhito Factory」として、セレクトショップのオリジナル製品や新規アパレルブランド、企業制服、個人デザイナーの商品などについて、企画から生産、販売支援までを幅広くサポートしています。学生にとって、商品が企画され、つくられ、市場に届けられるまでの流れを具体的に理解する貴重な学びとなりました。
扇野ゼミでは、教室で学ぶブランド戦略やマーケティングの知識を、地域や企業が抱えるリアルな課題と結びつけ、社会の中で実践するPBL型の学びを重視しています。
今回の訪問で得た「理念を現場で実装する力」「地域資源を価値へと変える力」「顧客や社会に届くブランドを構想する力」を、今後のゼミでの商品開発や地域連携、ブランド構築へとつなげていきます。
株式会社Haruhitoの皆様、貴重な学びの機会をいただき、ありがとうございました。
【番外編】
岡山といえば「えびめし」がソウルフード。
3人とも「えびめし」を食べたことがないということで、帰りにえびめしやに行きました。
体験することを全て新しいアイデアに新結合させ、五感を駆使したベンチマークになりました。









